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本・モノ語り 第一回高橋久美子さん

昨年9月、多くのファンに惜しまれながらロックバンド・チャットモンチーを脱退し、
現在は作詩や小説、エッセイなどの文筆業をメインに活動されている
高橋久美子さん。国語の教員免許を持ち、昔から本が好きという彼女に、
詩や本のこと、また読書環境についてお話を聞きました。
今回は未発表の詩を載せたオリジナルキャンドルも発売します!

チャットモンチーでも多くの楽曲の歌詞を書かれていましたが、音楽活動を始める前から詩を書いていたのでしょうか。

中学生くらいから書いていましたね。きっかけは、となり町から洗練された先生が赴任してきて、授業の一環で詩を書くようになったこと。それまでは、ひたすら漢字や熟語を書いて覚える類の宿題だったんですが、新しく来た先生は「ただ漢字や言葉を覚えても仕方ない。文章の中で使ってこそ、言葉の美しさや使い方がわかる」という考えで、「奥の細道」を覚えたり、「今日のお題は“光”です。光をテーマにした詩を書いてみましょう」と言われて詩を書いて、次の回で各々の書いた詩を朗読するような授業に一変。この授業のおかげで詩の面白さを知って、いつからか誰に見せるでもなく、部屋にこもって詩を書くようになったんです。誰かに見せる文章だと、どうしてもカッコつけたり飾ってしまったりしますが、詩では心の中のものが素直に書けるからか、夢中で書いていましたね。

その先生の存在がなかったら、いまの高橋さんはなかったかもしれない。

本当にそうですね。いま思えば、誰でもそうだと思いますが、中学生の頃は一番邪悪なものがお腹の中にたちこめていた時期。詩を書いて吐き出すことで、自分自身を浄化させていたんだなあ、と思います。中学時代の詩は、感情のぶちまけ、という感じで人に見せられるものじゃないですよ。
高校生になっても、相変わらず部屋にこもって詩を書いていて、実は2010年に出版した白井ゆみ枝さんと共作の詩画集『太陽は宇宙を飛び出した』に載せている1つめの詩は、高校生のときに書いたもの。「ワイン飲みながら」なんて書いていますが、1滴も飲んだことなかったんですよ。ちょっと背伸びしていたんでしょうね(笑)。

詩や小説を書くにあたって、影響を受けた作家はいらっしゃいますか。

とくに「誰かに影響を受けたり憧れて」というのはなく、自分の内から出てくるものを言葉にしています。読むということでいうと、同じ女流ということもあり、詩人では茨木のり子さんや金子みすゞさんが好きですね。小説では、最近読んだ沢木耕太郎さんの『深夜特急』がとても面白かったです。

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